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2023.07.06 THU

Vol.1 心も委ねるタオル

Vol.1 心も委ねるタオル

コンテンツ・テキストデザイナー 安達 剛士

北欧インテリアショップに10年以上勤務し、鳥取、東京で約8年間店長を経験。北欧の暮らしにある本質的な豊かさに魅了され、自分らしさを楽しめる暮らし、コーディネートを多数手掛けた。
2022年より故郷の鳥取に戻り有限会社フォーリア・インテリア事業部を設立。インテリアコーディネーター資格を持ち、空間ディレクションの他、暮らしを楽しむ発信を行うなど広くインテリアに携わる。
2児の父でありながら、子どものように好奇心旺盛なインテリア愛好家。

五感で感じる暮らし

人が心地よさを感じるとき、そこにはさまざまな感覚が働きます。目で見て癒やされる景色。心穏やかになる木々の香り。自然とテンポを合わせたくなる音。日々の動きの中で気を張らず過ごせるひと時には、そのもととなる「何か」があるものです。その「何か」に自分自身の五感が気づくことで、それは初めて心地よさに変わります。そんな日常にある、ちょっと幸せを感じるエピソード。

“タオル”について少し考えてみる

みなさんにとって、タオルってどんな存在でしょう?タオルって消耗品。私にはそんなイメージが強く、これまで使い心地についてあまり意識してこなかったのが正直なところ。何となく落ち着いたものを置きたくて、シンプルな色で無地のタオルを選んではいたけれど、そんなにこだわりはありませんでした。子どもたちは好きなキャラクターの入ったタオルを使っています。結局のところ、私の数十年で培われたタオルへの判断基準は「見た目」でした。

そんな中で出会ったのが、渡辺パイルのタオル『ほわほわサンホーキン』。ちょっとお値段が張るタオルに、少し尻込みしながら手にしてみる。確かに毛並みが整っていて、手触りも滑らか。「でも、タオルってはじめはそんなもんだよな〜。」なんてつぶやきながら使い始めてみました。もちろんそのときは、タオルにとって肝心な機能面、吸水力にも半信半疑でした。

変化の現れに気づく

使ってみると、水をよく吸ってくれる。確かに悪い印象はなかったけれど、天邪鬼な私は、「まあ、使い始めだからな。」とまだ内心バリアを張っていました。洗濯のときも、お気に入りの洋服を洗うときみたいに扱い、決して日常遣いとはいえない気の遣いよう。そんなタオルの変化に気づきはじめたのは、2、3度洗濯をしてからでした。

まず、初めは整っていたパイルの毛並みが塊をつくり、もこもこな粒状に変わっていきました。何となく、今まで使っていたものにも見られる、くたびれたタオルの象徴みたいな表情。「えっ!こんなに早く傷んじゃうものなの?」見た目だけを気にしていた私には、マイナスな印象からの入りでした。でも、そこからがこのタオルの本領発揮だったのです。意識せず顔を拭いた瞬間に、今まで感じたことのない感触を受けました。

肌に触れた瞬間に笑顔が生まれる

パイルのもこもこな粒が、肌にピタリと吸い付く。水分を吸い取るのはもちろん、柔らかい粒のクッションが肌を撫でてくれるよう。顔を拭くことでタオルに意識を奪われる新鮮な体験でした。タオルの本来の姿に出会うことができ、何ともいえない悦びが生まれます。

「ちょっとこれ使ってみて!」この感触を誰かに伝えずにはいられず、すぐに家族にも試してもらいました。タオルの蘊蓄なんて知る由もない子ども(小学生)が使っても、五感を刺激する心地よさは大人と同じなようで、「ふわっとして気持ちよかった〜。びっくりした。」と、はしゃぎます。タオルはそれからあっという間に、我が家の日常に溶け込んでいきました。そして良い意味で開き直り、お洗濯も普通に。

1日のタオルルーティン

AM7:00(目覚め)

一日のはじまり。

顔を洗って目覚めたさっぱり感を

ふわふわなフェイスタオルで仕上げる。

目的が、洗うためなのか、

顔をタオルにうずめるためなのか・・・

(後者な気がする。)

今日も爽やかな気持ちでスタート。

PM7:00(夕食後)

もともと食器洗いが好きな私。

自然と手を拭くことが多くなるけど、

拭く度に心地よい余韻を残してくれるタオル。

作業の最後まで意識が行き渡る感じがして、

何だか満足感がある後片付け。

PM8:00(風呂上がり)

疲れを流した風呂上がりに、

仕上げをしてくれるのはバスタオル。

ガシガシと力を入れて拭いているのに、

あたる感触はもちもちしている。

幸せを感じながら一日が終わってゆく。

心を委ね、対話する相手

使うたびに心が弾む。そんなタオルに出会ったのは初めてでした。これまでは、タオルは使っていくうちに摩耗して、くたびれていくもの。使っているうちに何も意識をしなくなる。気を払うとすれば、「バシバシになってきたな〜。そろそろ限界かな〜」ってところ。でもこのタオルは、やっぱり気持ちいいな〜って毎日意識を払う。日常的にタオルと対話を楽しんでいる感覚も覚えます。これは、タオルが単なる「もの」から暮らしを一緒につくる「どうぐ」へと、果たす役割が変化したといえるかもしれません。

ものとの向き合い方として、家具や電化製品、食器や調理器具など、目立つインテリアに気を配る人は多いと思います。それらを暮らしの中心に置くことで、毎日に心地よさが生まれることに気づいているからでしょう。でも、タオルってなかなかその位置にいないのでは?毎日に彩りを与えるタオルと付き合うことで生まれる新しい価値観。どれだけ長く付き合うことができるのだろう?表情はどう変化していくのだろう?そんな将来にも想いを馳せることになったタオルは、私にとって立派な暮らしのパートナー。今日も手に取り、優しい感触を確かめながら心も委ねています。

fremtiden

「Fremtiden」はデンマーク語で
「未来へ」を意味する言葉。
私たちの決意と願いを込めて名付けました。

携わるすべての人たちが心豊かに過ごすために
「過去〜今〜未来」への道のりを
美しいところも、今起きている課題も
すべて正直に、皆等しく伝えます。

お店を通して、育てる人、作る人、使う人
みな理解し合い
ものにまつわるすべてを、
大切に丁寧に愛着をもって作り
使い、育て、次の世代へ
繋げていくことを願っています。

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