コンテンツ・テキストデザイナー 安達 剛士
1982年、鳥取県生まれ。
北欧インテリアショップに10年以上勤務し、鳥取、東京で約8年間店長を経験。北欧の暮らしにある本質的な豊かさに魅了され、自分らしさを楽しめる暮らし、コーディネートを多数手掛けた。
2022年より故郷の鳥取に戻り有限会社フォーリア・インテリア事業部を設立。インテリアコーディネーター資格を持ち、空間ディレクションの他、暮らしを楽しむ発信を行うなど広くインテリアに携わる。
2児の父でありながら、子どものように好奇心旺盛なインテリア愛好家。
一瞬で魅了された、シンプルな器
フラムティーデンと1616/arita japanの出会いは、ある展示会でした。たくさんの商品が並ぶ中で、 自然と私たちの目が留まったのは、とてもシンプルで無駄のない、どことなく優しさを感じるシル エットの器たちでした。独特なグレーベージュの色味、釉薬の掛かっていない個性的な質感もひと際 異彩を放っていました。これまでに出会ったことのないようなプロダクトを前に高鳴る鼓動。心奪わ れた器たちは、その後、家族とともに過ごすプライベートにおいても、暮らしに彩りを与える欠かせ ない存在となっていきました。
1616/arita japanとは
1616/arita japanは、世界的にも広く知られる「有田焼」が見せる新しい一面。1616年にはじまった とされる有田焼の、400年に渡る伝統を受け継ぎながらも新しいエッセンスを掛け合わせる、“過去と 未来をつなぐ”ブランドです。
世界には人々の三者三様の暮らしがある中で、その食事のスタイルもさまざま。ブランドのクリエイ ティブディレクターとして迎えられた柳原照弘さんは、海外の多くのプロジェクトでも活躍するデザ イナーとしての経験を活かし、世界の多種多様な食卓においてもスタンダードな日常使いができ、長 く愛される有田焼を追求しました。有田焼の総合商社・百田陶園、熟練した技術を持つ窯元、世界で 活躍するデザイナーとが一体となって、2012年に初めて発表されたデザインは、世界で最も大きな展 示会のひとつ、ミラノサローネでも高い評価を獲得するなど、現在ではヨーロッパを中心に18カ国以 上で展開、世界の人々を魅了しています。
fremtidenが重ねた想い
1616/arita japanのプロダクトに感じるのは、単に物欲を満たすだけのものづくりではないというブ ランドの想いです。フラムティーデンが伝える、“「どうぐ」における過去−今−未来への道のり”、 そして、“100年先につながる暮らし”を重ねることのできるブランドでした。「どうぐ」をただ消費 するのではなく、大切にする価値観も受け継いでいきたい。これは、物理的なことだけでなく、情緒 的にも私たちの暮らしが満たされることに繋がります。
ただ、これまでの歴史から100年先へと繋がる長い過程には、美しいところだけでなく課題もあるの が現実です。例えば、「どうぐ」を生み出すものづくりをとってみても、私たちには知らないことが たくさんあります。“そんな背景についても理解を深めて手にすることで、「どうぐ」に携わるすべて の人たちが心豊かに過ごせる未来であるように。”1616/arita japanのプロダクトには、そんな想いま で伝えることのできる深い魅力を感じています。そういったブランドを扱えることを幸せに思います。